社長のたわごとシリーズ『重箱の隅から』NO.18

荷物持たされてます

私、右田と申します。弊社代表取締役でございます。

と名乗るのは、実のところ、COCONUT TARTEのこの場所くらいなもの。スタッフには「ディレクター」、そう呼ばれている右田でございます。そもそもこの呼び名も、私が社員として働かせていただいていた○○○や△△△時代の名残で、そのまま今に至っているわけでございます。ココナッツが生まれた時も、名刺には名前が刷られているばかりで、肩書きも無く、お取引先の社長さんから「あんたの肩書きはどこ?」としてきされ、初めて気づいたほどでした。

そういえば、珍しく会社にいる時でも、初めていらっしゃるような方々は皆、私を通り越して亡くなった真美さん(経理統括だった井野真美)にまず名刺を渡す光景がフツーとなっていて、今、私の横を通り抜けて行った人が「ところで、今日社長様は?」などと真美さんに尋ねる光景もこれまた珍しいことではありませんでした。

さらに言うならば、肩書きもありませんでしたが、机もありません。社長机らしきものはありますが、ここに私物を置こうものなら、いつの間にかどこか隅の方に片付けられ、「少し邪魔だったので…」とスタッフに嫌みを言われます。「邪魔ですって、アンタ、そこは、私の…」といい終わらないうちに、ドーンと荷物がその私の机を占領する現状。皆に机があるのに、私には…などと細かいことを思っておりますその片手には、これから一緒に出張するスタッフの傘が持たされております。

駅で待ち合わせたスタッフに、「なんか持つものある?」と尋ねたら、「傘が荷物になるので持っててください」といわれるままに、まだ雨も降らない大分で、柄の長い折りたたみじゃない傘を持たされたわけですが、今考えると、そう言い残して1つ前の電車で出発したスタッフの荷物も私と同じキャリーバック一つ。段々ムカついてきました。

肩書きには頓着なくても、コーディネートのは小うるさい私。バッグからニョッキリはみ出した傘のバッグと似合わないことといったら。忙しくすれ違う人全員が私のバッグと傘の取り合わせなんかに興味がないのはわかっていても、「この傘?違うんでワタシのと、ゼンゼン!」と触れまわりたくなります。(帰りは傘どころか、そのキャリーバッグも持たされる羽目になりました。右田のこだわりなんか壊滅です)

しかし、それがココナッツワールドという会社を引っ張って行く者の役割なのです。私には最も尊敬するアパレル界の師匠がおります。
○○時代の上司です。その人は、お客様第一主義とはどういうことかを私にミッチリとしこんでくれた方です。その人が部下のために行なった最大の功績が、接客しやすい環境づくりに徹してくれたということでした。自分のスタッフが働きやすく、お客様と一番いい形で向きあうためなら上司であろうとも、陰にまわり部下のヘルプを喜んでしてくれたものです。

お客様の存在より、私の存在が気になるようでは仕事ができていないのと同じです。私の机を占領したスタッフたちも、傘を持たせたスタッフも、本当に良く働く社員たちです。つまり、私が思わず「何か手伝おうか?」といってしまいたくなるスタッフたちなのです。この働きがあって、ココナッツワールドは15年という節目を迎えられたんだ…と感慨にふける私は例によって例のごとく事務所で今の時期、机どころか今度は椅子もなく立たされているよーなわけで。

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